管理職
その裏側には、現場と向き合い、
挑戦を後押しする管理職の存在があります。
※部署・役職・業務内容は2025年7月取材時点の情報です。
ナッツRVでは毎年「新年総会」を開催しています。全国のスタッフはもちろん、取引のある銀行関係者や同業者、雑誌社など、社外からも300人近くが集まる大規模なイベントです。総会では、社長による年間方針の発表をはじめ、営業部・製造部・海外工場など各部署の代表が、前年の振り返りとともに新年の目標や方針を表明します。総会終了後には懇親会も行われ、芸人によるステージや芸能人からのビデオレターが届くなど、交流と活気あふれる時間が設けられます。さらに翌日には、営業部門だけを対象とした「営業総会」も開催します。
そのほかにも、毎年静岡県浜名湖で開催される「お客様感謝祭」は、ナッツ製のキャンピングカーが500台と、約1400名のお客様が集まる大イベントです。企画から運営まですべて自社スタッフで手がけているのも魅力の一つとなっています。車両の駐車区画を正確に測り、スムーズな誘導を行う誘導班や、食材の調達から数量計算、冷凍車の手配までを担う飲食班などを組織し、各部門に現場責任者もたてます。会場に並ぶフードブースも、トラックで運んだ自社所有の厨房機器を使って、すべて手づくりで用意します。当日は花火の打ち上げもあるので近隣住民への事前告知や、漁業・農業関係者へのあいさつなども欠かしません。地域と共にあるイベントとしての責任も大切にしています。
各メーカーが新モデルを発表する「ジャパンキャンピングカーショー」では、営業スタッフに加え、研修を兼ねた製造部門のスタッフ、海外工場のスタッフも参加し、総勢80名程が集結します。このイベントへの出展には多額の費用がかかりますが、それでもナッツRVが力を入れる理由は販売目的だけではありません。世界中のメディアや部品メーカーに「この会社は勢いがある」と印象づけ、国内外から新たな取引のチャンスが生むことで、広報戦略の一環として重要な役割を果たしています。
僕たちは普段、キャンピングカーショーで全国のお客様と直接お話しし、お客様のニーズを把握しているつもりでした。しかし、2年前に東京モビリティショーに参加した際、大手メーカーの車を見に来た多くの方から「キャンピングカーってすごいね!」という驚きの声をいただきました。そのとき初めて、「キャンピングカーを知らない人がまだたくさんいるんだ」と実感し、業界のさらなる成長を確信しました。
この現状には、「キャンピングカー」という言葉自体にも責任があると思います。日本人が作った造語ですが、世界中で通じると思っている人も少なくなく、そのため「キャンプをしないからキャンピングカーはいらない」と考える人も多いのです。
コロナ禍の影響もあり、キャンピングカーの使い方は年々幅が広がり、一般の方々にも徐々に認知され始めました。ユーザーが増えることで、私たちがまだ気づいていない新しい使い方が発見される可能性もあり、今はさらなる広がりを期待しています。
長期休暇については、将来的に1ヶ月程度の連続休暇を目標としていますが、全員が長期間一斉に休むことはできません。現在は1週間の全休期間を設け、その前半と後半でスタッフを交代させ、15連休を実現しています。
僕が入社した当時は隔週2日休みの勤務体系で、残業は深夜12時を過ぎるのが当たり前の時代でした。会社が週休2日制を導入すると、休みが増えた分だけ工場が完全に止まるため、社長は懸念していましたが、「まずはやってみよう」と決断し休みを増やした結果、社内の売上は伸びたんです。
それ以降は効率的な仕事の進め方が重視されるようになりました。休みが増えたことで、スタッフ自身もキャンピングカーを家族と楽しむ時間を持てるようになり、仕事へのモチベーションにもつながっています。
僕が採用面接を担当する際に最も重視しているのは、「人に喜んでもらうことが好き」だったり、「誰かのために何かをしたい」と思える人かどうかという点です。その人の過去の経験や趣味、家族の話などを聞いていると、人のために動けるタイプかどうかは自然と伝わってきます。自分のことよりも周囲を気にかけられる人は、お客様や同僚に対しても気配りができる人だと思います。さらに、人の良いところを見つけられる人こそ、将来的に管理職や幹部候補として活躍できると感じています。他人の長所に目を向けられるということは、その人の成長を後押しできる力にもつながりますし、円滑なコミュニケーションを築くきっかけにもなるからです。
そもそも、お客様が本当に求めているのは、キャンピングカーそのものではありません。「楽しいことがしたい」「旅行に出かけたい」「美味しいものを食べたい」そうした人生の楽しみを実現するための“ツール”として、キャンピングカーを選ばれているのだと思います。
社長は「『モノ売り』になるな、『事売り』になろう」と言います。僕も営業スタッフに受け継ぐように伝えていますが、お客様が求めている「事」、今しかできない「事」、楽しい「事」、思い出に残る「事」、それを実現するための最適な提案をすることこそ、私たち営業の役割です。だからこそ、確かな知識と責任感が求められます。お客様の大切な財産や時間を預かる立場として、「たぶん」「おそらく」で語ることは許されません。営業とは、信頼を積み重ねていく仕事。日々、その意識をスタッフ全体で共有しています。
また、社長は徹底して状況を把握し判断する人です。だからこそ失敗が少なく、会社もこれだけ右肩上がりに成長しているのだと思います。迷った時には必ず人に聞き、調べ、情報を集めたうえで、最も可能性の高い選択をする。それが経営の根幹にあると強く感じています。どんどん道を切り開いていく社長のスピード感に圧倒されることもありますが、同じ方向を見据えて走りながら、未来をともにつくっていけること。それこそが、私にとって最大のやりがいでもあります。
※部署・役職・業務内容は2021年8月取材時点の情報です。
「動く家」とも呼ばれるキャンピングカー。家のように快適にくつろぎ、泊まれるクルマとして、製造には自動車部分だけでなく、シェル(居室部分)の内装や電気関係、水回りなどさまざまな知識や技術が求められます。
北九州工場は、ナッツRVのすべての新車が完成する最終工場。大手自動車メーカーのラインと比べて、ナッツRVの製造過程では、個人の技能が重要です。それだけに、一般車のラインでは学べない、専門的な知識や実力がついていくのが魅力。何より、大きなキャンピングカーを自分の手で作り上げていくというよろこびが大きいですね。
ナッツRVは、中途採用で入社するスタッフも多いのですが、キャンピングカーという特殊車両をつくるという点では、新卒も中途もみんな同じ初心者です。みんな真っ白なキャンパスのような状態でスタート、キャンピングカーづくりの面白さに魅かれながら成長しています。
今やキャンピングカーのリーディングカンパニーとなったナッツRV。20年前の私の入社時はちょうど、カスタムカーからキャンピングカーの製造への転換期でした。それから品質の向上はもちろん、海外の2カ所に工場ができたり、オリジナルのパネル工場を立ち上げたりとどんどん発展。特に2007年ボーダーを発表した頃から、圧倒的な性能とデザイン性の日本製キャンピングカーとして認知度もかなり上がりましたね。企業としてのナッツRVの成長をともに経験し、自らも成長していけるのは、やはりやりがいがあります。
キャンピングカーは製造もメンテナンスも手がかかり、大手が参入しづらいニッチな業界。まだまだニーズが眠っていると思っています。キャンピングカーを文化として根付かせ、お客様にもっと満足していただくためにどうするべきか、考え続けるのは当たり前。会社が大きくなっても、みんなでアイデアを出し合い、改善を続けるプロセスに終わりはありません。
これまで右肩上がりに成長してきたナッツRVですが、いまだ発展途上だと考えます。いい意味で会社としてのシステムが固まりきっていないので、社員みんなが互いに意見を出しやすく、吸い上げやすい。上司と部下との距離感も近く、風通しのいい職場環境です。
入社以来変わっていないのは、年齢・性別・学歴・職歴を問わず、すべての社員に公平にチャンスがあるということ。やる気があって、素直に仕事に取り組む社員は自ら成長でき、若くても役職を任されます。私も自分から立候補して20代で課長になったんですよ。
会社独自の人事評価システムも成長をサポート。本人と上司がそれぞれ評価、私は各社員と面談をし、双方納得の評価を出します。私は部長として社員をよく知ることができ、社員はこれからの課題を見つけ、新たなモチベーションにできます。
やる気を持ってチャレンジする気持ちがあれば、必ず反映される。それがナッツRVという会社です。
※部署・役職・業務内容は2021年8月取材時点の情報です。
“どんな仕事をするか”は大事、そしてもっと重要なのが“誰と仕事をするか”だと考えます。自分が恵まれているのは、こんな人になりたいと思える上司と出会い、一緒に仕事ができること。入社時、何もできなかった私に掛けてもらった「できることがきっとある。あきらめずに見つけていこう」という言葉に勇気とやる気をもらいました。部下を持つ立場となった今、あの時の上司の思いを受け継いで、愛する気持ちを持って、みんなと向きあっています。
ナッツRVは、人間関係が理由で退社する人がいないんですよ。個性的なメンバーが集めっていますが、横もタテもつながっていて、明るく仲がいい。誰もが活躍できる職場づくりが実現しています。
ひとりひとりががんばれることができて、それぞれ技能を伸ばしていける。会社が大きく成長を続けているのは、「個」のチカラが貢献しているという実感がありますね。
入社して10年、キャンピングカーといった特殊車両をつくるという、一般的な自動車メーカーなどではなかなか味わえない楽しさに魅了され続けています。
本来は飽きっぽい性格ですが、工場内に次々と心ひかれる仕事が見つかって、そのたびにワクワクしながら挑戦させてもらいました。中でも塗装には夢中。ツヤツヤの仕上がりが楽しくて、自分でも機器を揃えて練習にも励んだものです。いろいろ経験させてもらったことが、今のマネジメントの仕事にも役立っています。
ナッツRVの北九州工場は、業界でも最大級レベルの生産工場。製造にも数多くの作業とプロセスが設けられています。入社したらその中に誰もがやりたいこと、熱中できる仕事が見つかるはず。上司が自分に言ってくれたように、私も一緒にできることを見つけるサポートをします。何でも気軽に相談してください。
キャンピングカーづくりの高い技能を身に着けるために、ナッツRVでは、本場ヨーロッパでの研修を行っています。この海外研修は、まさに世界観が変わる体験。研修先のドイツは、キャンピングカーショーの規模も10倍以上です。
圧倒されながらも「日本でもあれぐらいはできるようになる」という社長の言葉に同意。日本のキャンピングカーの市場や認知度はまだまだ小さいものですが、それだけにポテンシャルがある。ポテンシャルの大きさがそのまま、ナッツRVの可能性の大きさなのです。
ナッツRVのキャンピングカーの魅力は、細かい点までこだわり抜いた仕上がりのよさ。欧米を手本にしながらも、日本での快適を追求している点にあります。性能はもちろん、安全性をより確かにするのが私たち製造の責任。お客様にもっと楽しく遊んでいただき、日本のキャンピングカーを欧米のように盛り上げていきます。